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KINTYRE’S   DIARY~旧館

KINTYRE’S DIARY~旧館

CD購入記録~2008・1月より

CD購入記録(2008・1月より)


*アルバム名のあとに発表年が無いのは全て新譜。(買った年に発表した作品)*(左側はアーチスト名/右側はアルバム名)
♪2008・1月(2)
1.Jeffrey Commanor/A Rumor In His Own Time(1976)
シンガー・ソングライターのジェフリー・コマナーが発表したサード・アルバム。バックにはドン・フェルダー、ティモシー・シュミット、J.D.サウザー、アル・クーパーらのイーグルスのメンバーに代表される西海岸系のミュージシャンがバックを務めている。サウンドもそうしたメンバーらのカラーが発揮されていて、大らかなムードが漂うAOR的なロック・サウンドを聴かせてくれる。
2.Del Shannon/Rock On!(1991/2007)
デル・シャノンの1991年に発表したアルバムに5曲のボーナス・トラックを加えた。デル・シャノンは急死したロイ・オービソンの替わりにトラベリング・ウィルベリーズに加入する予定でセッションもこなしていた。このアルバムのプロデューサーはジェフ・リンで、トム・ぺティも全面的にバックアップするなどこのアルバムが結果的に幻となったウィルベリーズの「セカンド・アルバム」とも言える。デル・シャノンは結果的にグループに参加することなく自殺してしまった。ボーナス・トラックの「Hot Love」は前述の二人にジョージ・ハリスンが参加した曲で、まさにウィルベリーズそのものだ。彼に敬意を表したような1960年代風のロックサウンドに仕上がっている。
♪2008・2月(7)
3.Kenny Rankin/Like A Seed(1972)
ケニー・ランキンのアルバムが紙ジャケで再発されたのを機に持っていない初期のアルバムを揃えてみることにした。この作品は1972年のアルバムで、後の彼のスタイルがすでに完成されている。彼の音楽的特徴であるジャズ、サンバ、フォークなどの要素にザ・ビートルズの影響も強く感じる彼らしさが発揮されているフォーク色が濃く出た一枚。
4.Various Artists/Grammy Nominees 2008
毎年この時期に発売される恒例の「グラミー賞候補曲集」で今ではすっかり定着してきた企画盤だ。この一枚を持っていればその歳の流行が判る有りがたいアルバムである。
5.Kenny Rankin/Family(1970)
ケニー・ランキンの活動初期から最近に至るまでの彼の軌跡を振り返るべく、紙ジャケとしてリリースされた。ここでも彼らしいソフトな歌声とアコースティックなサウンドが展開されている。アルバムには彼に多大な影響を与えたザ・ビートルズの「Dear Prudence」(渋い選曲だ)が収録されている。ただし、ここでは彼の単独作品はなくカバー曲中心の選曲になっている。
6.Aretha Franklin/Oh Me Oh My:Aretha Live In Philly,1972(2007)
何故だか急に発売された「ソウルの女王」アレサ・フランクリンの1972年の未発表ライヴ盤。日本盤の発売予定は現時点では無く全世界で「7,500枚」限定発売と銘打っていた。ジャケットによるとこのライヴはTV・ラジオ局のアナウンサー達の為のコンヴェンションでのライヴである。「Spanish Harlem」などを熱唱するアレサの熱さが伝わってくる。
7.Stuff/Live At Montreux
スタッフがスイス・モントルーで行ったライヴがDVDとCDで日本限定で発売になった。スタッフはNYのジャズ系のスタジオ・ミュージシャンが結成したグループ。熱の篭ったファンキーなライヴは彼らならではのもの。スティーヴィー・ワンダーのカバー2曲を含む14曲の収録曲を聴いていると、彼らがいかに優秀なミュージシャンであったかファンなら分かるだろう。残念ながらこのメンバーの中でエリック・ゲイル、リチャード・ティーの2人はあの世で二人だけのセッションを楽しんでいることだろう。
8.Michael Brecker/Tales From Hudson(1996)
故マイケル・ブレッカーの1996年のソロ名義作品。盟友でもあるパット・メセニーがギターで全曲でプレイしている。メセニーのギターは表情が豊かで、マイケル・ブレッカーとの息もピタリと合っている。寝る前に聴きたいアルバムだ。
9.Pat Metheny/Day Trip
ジャズ界のスーパー・ギタリストでグラミー賞受賞歴17回を誇るパット・メセニーが、ベースのクリスチャン・マクブライドとドラムスのアントニオ・サンチェスと組んで発表したアルバム。パットの奏でる表情豊かなギターに、二人がパットを盛り立てながらも個性を主張する。ここにマイケル・ブレッカーが絡んだら最高なんですが...。
♪2008・3月(7)
10.Roy Orbison/Mystery Girl(1988)
故ロイ・オービソンの生前最後のアルバム。彼はこの頃は「トラヴェリング・ウィルベリーズ」のメンバーとしても活動し、並行してウィルべリーズ仲間のトム・ぺティやジェフ・リン(プロデューサー)らとソロ・アルバム製作中でもあった。しかし完成直前に心臓病で急死し死後に完成した。彼のキャリア中最大ヒットとなったなったアルバムからは「You Got It」がヒットした。全体的に彼へのレスペクトを感じさせる出来となった。
11.Swing Out Sister/Beautiful Mess
相変わらずマイペースな活動を続ける彼らの9枚目のアルバム。ラテン、ジャズ、モータウンなどの要素を取り入れ自らのフィルターを通して独自のサウンドを紡ぎだしている。本作でもそうした姿勢は変わらずアルバムを通して彼らの「サウンド」を耳に出来る。
12.Soundtrack/Once(2007)
アイルランドのストリート・ミュージシャンとチェコ移民との男女の心の交流を描いた映画『Once,ダブリンの街角で』のサントラ盤。米国では当初は2館での上映と全く期待されていなかったものに、その評判が広がりサントラ盤としては異例の全米1位を記録。日本でも単館系での公開ながら評判を呼んでいた。グレン・ハンサードとチェコ出身のマルケッタ・イルグローヴァの二人が演じ紡ぐ音楽にはどことなく哀愁が漂う。「Falling Slowly」がアカデミー賞最優秀歌曲賞を受賞する快挙を成し遂げた。
13.Stephen Bishop/Romance in Rio
スティーヴン・ビショップの今回のアルバムはブラジリアン・テイスト溢れる一枚となった。収録曲の中にはニック・デカロに提供した「Under The Jamaican Moon」が初収録、フィル・コリンズとマリリン・マーティンのデュエットで全米1位を記録した「Separate Lives」など、彼のセルフ・カバーと共に新曲も収録。ゲストにはエリック・クラプトンやアール・クルーが参加している。
14.Peter Friestedt/The LA Project 2
デビュー5年目のスウェーデン出身のピーター・フリーステッド。欧州出身ながらLAで活動するAORのミュージシャンを集めて作った一枚。ここにはジョセフ・ウィリアムズ、ビル・カントス、ビル・チャンプリン、ルー・パーディニなどを起用し、21世紀にAORを蘇らせたアルバムを作った。西海岸らしいナンバーにフュージョン風のインスト曲も交えるなどメリハリの利いた好アルバムだ。
15.Kenny Rankin/Silver Morning(1974)
ケニー・ランキンのアルバムが続々と紙ジャケで再発されるなかで、最もCD化を待たれていた一枚。2年ほど前に日本でも輸入盤の形で店頭に並んだが、大手レコード会社を通さない販売であったため5,000円近い値段が付けられていた。1974年に発売されたこのアルバムはAORが芽吹く前でありながら、既に彼独特の唱方に乗せてジャズ、ボサノヴァ、ポップス、フォークなどを融合しカバー曲も収録するスタイルは既にAORを感じさせる。カバーでは彼のアイドルでもあるザ・ビートルズの「Blackbird」「Penny Lane」を独自のスタイルでこなしている。
16.Glenn Medeiros/Nothing's Gonna Change My Love For You(1986/1987)
ハワイ出身のグレン・メデイロスはボビー・ブラウンとの共演作「She Aint Worth It」で全米1位を獲得した人気シンガーだが、その前に発表したこのアルバムはAOR人気も落ち着いた頃の一枚。タイトル曲は元々ジョージ・ベンソンが歌っていたが、グレン・メデイロスはデビュー前から歌っていた思い出の曲らしい。ベンソンのヴォーカルも素晴らしいが、こちらはよりポップに甘い歌声で女性ファンを虜にした。ハワイのみならず彼の出世作と言っても過言ではない。結婚式の定番曲としても定着しているそうだ。
♪2008・4月(7)
17.Bobbi Humphrey/Freestyle(1978)
黒人女性フルート奏者ボビー・ハンフリー(男性のような名前ですが)のアルバム。当時流行のサウンドらしくジャズとファンキーなブラコン(今では死語だけどね)を融合させたような音楽が心地良い。バックの演奏陣も豪華でスティーヴィー・ワンダーがハーモニカで参加したり、スタッフのメンバーやマーカス・ミラーなどがしっかりとした演奏を聴かせてくれる。
18.Chocolate Jam Company/The Spread Of The Future(1979)
ウェザー・リポートやサンタナなどでドラマーとして活動していたレオン・チャンクラーが結成したユニット。変わった名前のユニットだが、レオン・チャンクラーはプロデュースも兼ねていてブラコンの要素を取り入れたファンキーなナンバーが中心のサウンドで当時の流行を強く反映している。「Suite Chocolate」は16分にも及ぶ大作でスタジオでの仲間との気ままなセッションの様子が伝わってくる。バックの演奏陣ではデヴィッド・T・ウォーカー、アル・マッケイ、グレッグ・フィリンゲインズ、ロニー・フォスターらが支えている。ブラス・セクションを含めた分厚いサウンドはEW&Fを連想させる。
19.Jessy J/Tequila Moon
スムース・ジャズの女性サックス奏者「Jessy J」のアルバムでプロデュースはポール・ブラウン。そのセクシーなラテン系の風貌とどこか気だるさを感じさせるような甘いヴォーカルが織り交ざっている。曲は「べサメ・ムーチョ」のようなスタンダード・ナンバーやオリジナルが半々の構成だ。夜にホテルのラウンジで聞いているような感覚の音楽だ。
20.Rodney Franklin/In The Center(1978)
若干19歳でデビューしたキーボード奏者ロドニー・フランクリンの1978年のデビュー・アルバム。19歳とは思えないセンスの良さとサウンド作りを感じさせる。バック・ミュージシャンも実力派揃いでデヴィッド・T・ウォーカー、アーニー・ワッツ、ジェフ・ポーカロ、シーウィンド・ホーンズなど多彩なメンバーが支えている。
21.Earl Klugh/The Spice Of Life
アコギ・フュージョン界の帝王で日本での人気も抜群のアール・クルーの新作。アール・クルーは管理人の大好きなアーティストの一人ですが、ここ数年は新作のペースも遅くカバーアルバムの製作など不満の残る状況でした。この新作はそんな不満を吹き飛ばす彼らしさが出ていてホッとしました。1年中聴く場所や季節を問わず爽やかな音楽を届けてくれるクルーの個性はオリジナル音楽で発揮される。今回は13曲中4曲がカバーだが、次作は全曲オリジナルを望みたい。
22.Iguana/The Winds Of Alamar(1977)
爬虫動物のイグアナをバンド名に冠したグループの1977年のアルバム。グループの前身は1973年に「ロビー、フォーク&バド」という3人組みだった。メンバーチェンジを経てこのヘンテコリンな4人組グループとなった。サウンド的にはウェストコースト・ロックにAOR的な要素を加えているが、どこか洗練されていないのも特徴でコーラスワークも一流とは言えない。アルバムの帯には「極上のコンテンポラリー・ハワイアン」とあるが、この宣伝文句には?が付きます。
23.Randy Edelman/Farewell Fairbanks(1976)
現在は映画音楽の世界で名を上げたランディ・エデルマンが、シンガー・ソングライター時代の1976年に発表したAORアルバム。全体的にピアノを中心とした落ち着いた優しい雰囲気を持った曲が多い。タイトルの「フェアバンクス」はアラスカ州の第2の商業都市のことだ。バックにはナイジェル・オルソン、ディーン・パークス、リー・リトナー、メリサ・マンチェスターらが参加している。
♪2008・5月(2)
24.Michael Manson/Up Front
スムース・ジャズ界のベーシストであるマイケル・マンソンのアルバム。洗練されたサウンドが全編に渡って展開され、収録曲の中にはボーイズ・トゥ・メンの大ヒット曲で有名な「End Of The Road」が含まれる。バックにはポール・ジャクソンJR、レニー・カストロ、ジョージ・デューク、カーク・ウェイラム、ジェフ・ローバーなどが参加している。
25.Pat Metheny/Tokyo Day Trip Live EP
パット・メセニーがクリスチャン・マクブライドとアントニオ・サンチェスのトリオ名義で1月に発表したが、このアルバムは遡って2004年の東京公演の一部を収めた。クレジットの詳細が無いので分かり辛いけど、聴いているとライヴハウスでの演奏のような感じがして、観客との距離が近い気がする。EPと銘打っているが収録時間は40分を越える純粋に一枚のアルバムとして通用する。ジャケットは「Day Trip」の姉妹版を思わせるが...。
♪2008・6月(2)
26.Passage/Passage(1981)
ブラザーズ・ジョンソンのベース奏者ルイス・ジョンソンが奥方のヴァレリーとグループのパーカッション奏者の3人のユニットとして発表したAORアルバム。ベースとなるファンクなサウンドにストリングスを交え、そこにヴァレリーのヴォーカルが爽やかに絡む。
27.David Benoit/Heroes
スムース・ジャズの人気キーボード・プレイヤーでありプロデューサーでもあるデヴィッド・べノワが影響を受けたアーティスト達の曲をカバーした。前半には主にロックやポップスのヒット曲のカバーを、後半はジャズの名曲のカバーが収録されていてオリジナルは1曲のみ。アルバムの1曲目は尊敬するデイヴ・クルーシンの「マウンテン・ダンス」で映画「恋に落ちて」の主題曲としても有名だ。他にはザ・ビートルズの「シーズ・リーヴィング・ホーム」やマイケル・ジャクソンの「ヒューマン・ネイチャー」に混じってドアーズの「ハートに火をつけて」らが収録されている。後半はオスカー・ピーターソンの「ユー・ルック・グッド・トゥ・ミー」やビル・エヴァンスの「ワルツ・フォー・デビイ」らが収録されている。彼のピアノの美しい音色を活かしたシンプルなアレンジが魅力である。
♪2008・7月(4)
28.Jesse Barish/Jesse Barish(1978)
ジェファーソン・スターシップなどへの楽曲提供などで知られるシンガー・ソングライターのジェシー・バリッシュが1978年に発表したAORアルバム。プロデュースにはジェファーソン・スターシップ(エアプレイン)の中心メンバーでもあったマーティ・バリンがあたり、マーティ・バリンへは後に彼のソロ・アルバムへ「ハート悲しく」などのヒット曲を提供するなど関係が深いようだ。このアルバムも彼の自作曲で占められていて、マーティ・バリンはバック・ヴォーカルとしてサポートしている。その他のメンバーではタワー・オブ・パワーのホーン・セクションが加わっている。曲はどれも粒揃いでアレンジも見事だが、ヴォーカルは今一つ物足りなさを感じる。
29.Kiki Dee/Stay With Me(1979)
エルトン・ジョンとのデュエット曲が全米1位を獲得したこともあるキキ・ディーが1979年に発表したアルバム。AORブーム真っ最中の頃で、このアルバムでもTOTOのメンバーやジム・ケルトナー、グレッグ・フィリンゲインズ、デヴィッド・ラズリー、ジェームス・ニュートン・ハワード(現在は映画音楽界の超売れっ子)などの西海岸系のミュージシャンがバックを固めていることからも、曲や演奏からもAORが前面に出ている。2曲のボーナス・トラック入り。
30.Mike Catalano/A Manhattan Affair
スムース・ジャズ系のピアニストであるフランク・カタラーノの最新アルバム。彼の流れるようなピアノが前面に出ている。ベースのウィル・リーが担当する4曲のヴォーカル曲(うち1曲はヴァネッサ・ウィリアムスとの共演)にはザ・ビートルズの「フール・オン・ザ・ヒル」も含まれている。その他にはブラジルのイヴァン・リンスによるヴォーカル曲「ジンジ」が英語とポルトガル語で収録されている。バックのミュージシャンにはスティーヴ・ガッド、ランディ・ブレッカー、ボブ・ジェームスなどが参加している。
31.Alanis Morissette/Flavors Of Entanglement
アラニス・モリセットの最新作。ベスト盤発表などで新作から遠のいていたが、本作でも彼女らしいヴォーカル・スタイルは健在だった。デビュー当初のような激しさは失せてきたが、彼女が旅して感銘を受けたインド風のアレンジもある。購入したのは5曲のボーナス・トラックを収録した限定2枚組。このアルバムは輸入盤で異なるタイプのアルバムが出ているので注意して買うと良い。
♪2008・8月(5)
32.Culture Club/Colour By Numbers(1984)
1980年代に人気を博したカルチャー・クラブのヒット作。本アルバムには全米1位を獲得した「Karma Chameleon」をはじめキャッチーなナンバーが多く収録されている。個人的には「Church Of The Poison Mind」でのバック・コーラス担当ヘレン・テリーが放つパンチ力のあるヴォーカルが好きだし、毒を含んだタイトルがカッコイイ!
33.Matthew Larkin Cassell/Pieces(1977)
西海岸でシンガー・ソングライターとして活動していた、マシュー・ラーキン・カッセルが自主制作的に発表したアルバムが30年の時を経てCD化された。サウンドの基本はブルーアイド・ソウル系でそこにジャズやロックのグルーヴを交えたAORサウンドとでも表現すれば良いだろう。
34.Heat/Heat(1980)
トム・サヴィアーノを中心としたAORバンドで、1980年というAORブーム真っ最中に発表された。ソウル色の強いナンバーが主体でナイトフライトに近いサウンドと言える。EW&Fの影響も感じさせるアレンジの曲もある。
35.Na Leo/Hula Mai Kakou
ハワイ出身の女性三人組の「ナ・レオ」のニューアルバム。ハイスクール時代からの知り合いの三人が組んだハワイアン・ポップスとフラを前面に出したサウンドが中心で日本でも人気がある。このアルバムでもハワイアン・ポップスとフラが見事に融合しておりリラックスして聴けるのが嬉しい。
36.Soundtrack/Across The Universe(2007)
映画『アクロス・ザ・ユニバース』のサウンドトラックで、そのタイトルが示すように映画内の挿入歌は全てザ・ビートルズの曲で占められている。この映画はザ・ビートルズの曲をふんだんに使ったミュージカル形式の映画で、曲そのものがセリフと化しているのも特徴だ。サントラ盤は2枚組で出演している俳優達が歌う曲に混じって、U2のフロントマンBONOがドクター・ロバート(?)に扮して歌う「I Am The Walrus」やエンドロールで流れる「Lucy In The Sky With Diamond」やジョー・コッカーが地下鉄の構内で歌う「Come Together」なども収録されている。サントラ盤としての魅力と共に一枚のアルバムとしても十分に楽しめる。尚、このアルバムはグラミー賞にノミネートされたが受賞は逸している。
♪2008・9月(3)
37.Kool Elevation/1st. Impressions(1996)
カラパナ系のハワイアンAORサウンドが魅力なクール・エレヴェイション唯一のアルバムのCD化。このグループに関しては全く予備知識は無かったが、CDショップでタマタマそそられるジャケットを見て試聴して購入を決めた。ハワイ独特のクールなサウンドとレゲェのリズムも取り入れている。収録曲「On Two Occasions」はベビーフェースがソロ転向前の「ディール」時代のヒット曲のカバーだ。
38.The Millennium Promise Jazz Project Featuring Kirk Whalum & Takana Miyamoto/Promises Made
ジャズ・サックス奏者カーク・ウェイラムと日本のピアニスト宮本貴奈がNPO活動の「ミレニアム・プロミス・プロジェクト」の一環として発表したアルバム。収録曲には「スタンド・バイ・ミー」、サイモン&ガーファンクルの「明日に架ける橋」、ザ・ビートルズの「デイ・イン・ザ・ライフ」「エリナー・リグビー」「フール・オン・ザ・ヒル」やエドウィン・スターの「黒い戦争」とかマーヴィン・ゲイの名曲「ホワッツ・ゴーイン・オン」らがある。なかでも注目したいのはアール・クルーが「フール・オン・ザ・ヒル」で参加していることだ。カバー曲を滅多に演奏しない上に、それがザ・ビートルズの曲とは驚いた。
39.Fourplay/Energy
スムース・ジャズにおいて安定した人気を誇るスーパーグループ「フォープレイ」の新譜。各メンバーのソロ活動も活発ながら、それでもコンスタントに新譜が届けられることが嬉しい。
ここでも彼らがグループとして歩んできたサウンドがしっかりと受け継がれている。
♪2008・10月(1)
40.Kenny Rankin/Mind Dusters(1967)
ケニー・ランキンのアルバムが紙ジャケで発売された。彼自身が原盤を所有していることから、昔のアルバムから最近のまで含めて再発された。このアルバムは1967年発表だが、1970年代の中盤以降のAORサウンドの出発点ともいえる。しかしながらまだ全体としてはフォーク色も残っていて、彼が多大な影響を受けたザ・ビートルズの「ホワイト・アルバム」に似たサウンド展開となっている。
♪2008・11月(10)
41.David Gilmour/Live In Gdansk(2枚組+DVD)
ピンク・フロイドのギタリストであるデヴィッド・ギルモアのソロでのツアー最終日であるポーランド・グダニスクでの2枚組ライヴ盤に公演の様子を収めたDVD付き。ソロ・ツアーだが彼のソロ・アルバムからの選曲だけではなく、当然ながらフロイドの曲も多く演奏している。演奏には自らのバンドと地元の40人編成のオーケストラがバックについている。メンバーにはフロイドのリック・ライトも加わっているが、彼はその後亡くなったのでここでの演奏が最後となった。
42.Fuse One/Fuse One(1980)
ジョン・マクラフリン、ラリー・コリエル、ドン・グルーシン、ジェレミー・ウォールらが集まったスーパー・グループ「フューズ・ワン」が発表したアルバム。レコーディングされた1980年は正にフュージョン全盛期にあたり、その中でもこれだけのメンバーが繰り広げるプレイは流石だ。
43.Tender Leaf/Tender Leaf(1982)
ハワイアン・ソウルとロックが融合したかのようなハワイアンAORバンドのテンダー・リーフが1982年に発表したアルバムのCD化。所謂ハワイアン・バンドとは一線を画すサウンドで、どちらかと言えば「レムリア」に多少近いサウンドである。
44.Jorge Dalto & Friends/Rendezvous(1983)
キーボード奏者のホルへ・ダルトがフュージョン界のスーパースター達と組んで発表したアルバム。「Friends」はジョージ・ベンソン、エリック・ゲイル、デヴィッド・サンボーン、アンソニー・ジャクソン、スティーヴ・ガッドらで、彼らが繰り広げるプレイは流石の一言では表せないほど見事である。
45.Enya/And Winter Came...
アイルランド出身のエンヤが発表した「冬」「X'Mas」をテーマにしたあるばむ。エンヤの曲は元々冬のイメージを持った曲が多く、そこにX'mas曲を混ぜて違和感無く一枚のアルバムとして完成させれている。
46.Stuff/Live Stuff(1978)
NYの一流セッション集団「スタッフ」が1978年11月20日に東京の郵便貯金ホールで行ったライヴ盤。このアルバムは当初日本のみでひっそりと発売されていたが、30年後になって急遽海外盤としてもリリース(恐らく著作権が切れたのかも?)された。脂が乗りまくっていたころの5人の演奏は流石だが、スティーヴ・ガッドのジュニア・ウォーカー・メドレーでのソロは聴き応え満点だ。
47.Dennis Lambert/Bags And Things(1972)
全米屈指のソングライターであるデニス・ランバートが1972年に自身が提供してきたフィフス・ディメンションへの「アッシズ・トゥ・アッシズ」などのオリジナル曲を自らが歌った唯一のソロ・アルバム。シンガーとしては声質の細さなどが気になるが、曲のよさはキラリと光るものを感じる。暖炉の前にソファで寛ぐジャケットが素敵だ。
48.Crackin'/Special Touch(1978)
クラッキンは1970年代半ばに活動していたAORバンドで、AOR全盛を迎える前に活動停止となりメンバーが個々の活動へと移っていったのでTOTOに比べると評価は多少落ちるようだ。このアルバムはマイケル・オマーティアンのプロデュースで、このグループの特徴であるソウル系サウンドとロックの融合が図られている。
49.Dave Mason/Dave Mason(1974)
デイヴ・メイソンは1960年代後半から活躍しているギタリストで、スティーヴ・ウィンウッドやエリック・クラプトンらと活動していた時期もあった。このアルバムは彼が1974年に発表したソロ名義のアルバム。ボブ・ディランの「見張り塔でずっと」やサム・クックのカバーを含む3曲以外は彼のオリジナルだ。アルバム全体からリラックスした雰囲気が漂っていて、良い意味で肩の力が抜けているようだ。
50.Dave Mason/Split Coconut(1975)
49のセルフ・タイトル・アルバムと2イン1形式で収録されている。このアルバムはAORの幕開け時代に発表され、デイヴ・メイソンもAORを意識して製作したとは思えないがAORファンからは評価が高い一枚といわれている。自分もこのアルバムを長い間探していて遂に入手出来て念願が叶った。ジャケットのイメージそのもののサウンドで、トロピカルなオリジナル曲とカバー曲を交える前アルバムでのスタイルがここでも踏襲されている。
♪2008・12月(7)
51.Various Artists/Pop & Soul Holiday Hits(2000)
タイトル通りソウル系とポップス系のアーティスト達によるX'mas曲集。ボーイズ2メン、ジャクソン5、テンプテーションズらのソウル系、ムーディー・ブルースやブライアン・アダムスのロック系のX'masの名曲が収録されているが、このアルバム最大のウリはブライアン・アダムスの「Christmas Time」だろう。1985年に日本のファン向けにひっそりと発売されたこの曲は、彼のどのオリジナルCDにも収録されていない「幻のX'mas曲」でファンの間でも人気が高い。このアルバムに収録されていると知ってアマゾンで購入した。
52.Aretha Frankin/This Christmas
以外にも「ソウルの女王」アレサ・フランクリンとしては恐らく初のフル・クリスマス・アルバム(単独曲はある)。「アヴェ・マリア」「きよしこの夜」などこの時期の定番曲が中心だが、やはりアレサが歌うとゴスペルで鍛えた歌唱力が発揮されて荘厳なムードに包まれる。来年からはX'masの定番アルバムとなりそうだ。
53.Hubert Laws/Say It With Silence(1978)
元々クラシック畑で活動していたフルート奏者だが、ジョー・サンプルやハイラム・ブロックをバックに起用した豪華なサウンドでフュージョンで名を上げた。フルートの音色がとても耳に心地良いアルバムだ。
54.Leon Ware/Inside Is Love(1979)
ソウル系のシンガー・ソングライターでマーヴィン・ゲイの名作「I Want You」は元々リオン・ウェアのソロ作品だったが、モータウン側とマーヴィンの希望でマーヴィン・ゲイのアルバムとして制作された。彼の良さはロマンティックなメロディ・ラインであり、ここでもソウル系のリズムとバラードで占められていながらもAOR的な要素も感じさせる名品だ。
55.Aretha Franklin/I Never Loved A Man The Way iLove You(1967)
アレサ・フランクリン1967年の作でソウルの名盤との誉れも高い一枚。「Respect」や「Dr.Feelgood」などソウルの女王の名に相応しい名唱と締まった演奏が聴ける。アレサのアルバムは主に1980年代以降のを中心に買っていたが、やはりこの名作を知りたかったので買いました。
56.Aretha Franklin/Lady Soul(1968)
「ソウルの女王」アレサ・フランクリン1960年代の名盤。泥臭いサザン・ソウル系の演奏をバックにアレサの熱唱は水を得た魚のようだ。キャロル・キング作の「Natural Woman」や「Chain Of Fools」、それにバラード・ナンバー「Ain't No Ways」などがこのアルバムから誕生している。55と2イン1形式で収録されているのを購入した。
57.Freddie Hubbard/The Love Connection(1979)
ジャズ・トランペッターのフレディ・ハバード1979年の作品。元々はジャズ畑のトランペッターだが当時のフュージョン・ブームに乗り、クラウス・オガーマンのストリングスと見事に絡んでいる。夜の都会を思わせるようなサウンドは素敵だが、彼は私がこのアルバムを買った直後の年末ともいえる12月29日に亡くなった。


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